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障がいのある方とない方、年齢や性別の垣根を超えて楽しむ車いすハンドボール

大阪府堺市の大阪府立障がい者交流促進センター(ファインプラザ大阪)で開催された第15回大阪車いすハンドボール大会に出場した田岡さん。監督兼選手としてチームを鼓舞し、自らのゴールなどで決勝トーナメント進出に導いた。

障がいのある方とない方、老若男女がコートに

街中の木々が色づく11月上旬。南大阪にあるファインプラザ大阪の体育館では、肌寒さを吹き飛ばす熱戦が繰り広げられていた。「行けー!」「ナイスシュート」。ゴールキーパーを含む両チーム計12人の選手が巧みにスポーツタイプの車いすを操り、攻守に躍動している。全9チームが3リーグに分かれ、3チームによる総当たり戦で上位2チームが決勝トーナメントへ進出する。ともに初戦を落とし後がない「ツヅミソース」と「堺いぶし銀」の一戦。ツヅミソースの監督で背番号「7」の田岡さんは、味方に優しく声をかけながら守備を固め、好機には最前線へ攻め上がり豪快なシュートでネットを揺らした。田岡さんの活躍もあり、チームは11-3の勝利で決勝トーナメントに駒を進めた。「ぼちぼちいい感じですね。目標にしていた『決勝トーナメントまで進出してお弁当を一緒に食べよう!』はクリアできましたね」と安どの表情を浮かべた。

SPORTforLIFE9回

年齢や性別に関係なく楽しめるスポーツ

化粧品製造会社に就職し、仕事も軌道に乗り始めた22歳の冬に事故が起きた。田岡さんは仕事中の荷卸しの時に積み荷の下敷きとなり脊髄を損傷し、7か月間の入院を余儀なくされた。「下半身にマヒが残り、自力で歩くことは厳しいですね」。退院後は、それまで縁のなかったファインプラザ大阪に通うようになり、障がい者スポーツ指導員に誘われ、車いすハンドボールをはじめ車いすテニス、車いすマラソンなどに挑戦するようになった。「学生の頃は陸上やバスケットボールをしていましたので、ペース配分は分かります。長居や舞洲にある障がい者スポーツセンターも利用していますよ。大阪は施設が多くて嬉しいですね」と田岡さん。生活スタイルも一変したが、「怪我を境に疎遠になった人もいますが、その反面、年齢や性別に関係なく多くの人に囲まれてスポーツを楽しんでいます。本当に友人に恵まれていると実感しています」と笑顔を見せた。

田岡さんに聞く

スポーツで当面の課題は?

田岡今の課題は体力を付けることですね。車いすマラソンでも、年齢とともに上り坂が厳しくなっていますので。

最近の趣味は?

田岡カラオケに行ったり、美味しいものを食べたりお酒を飲むことが好きです。最近はFacebookで友人や知人の近況を楽しんでいます。

将来の夢は?

田岡今の仕事で定年退職を迎えることです。受傷後、「いつでも戻ってこられるように」と職場に車いす対応トイレを作っていただきましたし。

ワールドマスターズゲームズ2021関西について一言

田岡せっかく大阪を中心に開催するのですから、ぜひ観戦に行きたいですね。もしかしたら友人や知人が選手として出場するかもしれませんし、楽しみです。

取材こぼれ話

障がいのある方とない方がともに楽しめる大会。「良かったら試合に出ませんか?」。田岡さんから、メンバー不足を理由に急遽2試合目の出場を打診された。正式登録後、初めて車いすに乗り背番号5の赤ビブスを着てコートに入る。今まで味わったことのない迫力とスピード感…。「ツヅミソース」の皆様、対戦相手の「堺いぶし銀」の皆様、貴重な機会をいただき本当にありがとうございます。また一緒に試合ができる日を楽しみにしています。